ベトナムにおける「業種」は、日本の法人登記簿に記載される業務目的のように自由にその表現を決められるわけではありません。WTOにおける標準産業分類コード(CPC)と、ベトナム内国法による標準産業分類コード(VSIC)に沿って決定する必要があります。
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業種の登記
投資ライセンス(IRC)や企業登録証明書(ERC)の新規取得は、外資にとっては「業種」の登記を意味する作業です。
- IRCは、CPCを登記すること、出資者の情報やその資本関連事項を定めることを、目的とします。
- ERCは、VSICを登記すること、現地法人情報やその関連事項を定めることを、目的とします。
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業種ごとの外資制限
外資に対する「業種」は、大別して以下の4分類となります。
- 条件なし投資分野
- 条件付き投資分野:一定の条件を満たす場合に登記可能
- 投資禁止分野
- 政府裁量分野:内国法である投資法において上記3分野に該当せず、国際協約であるWTOやCPTPPなどにおいて否認されていない分野。ベトナム政府の裁量によって申請するプロジェクトや法人の適格性が判断されます。
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CPC、VSICともに、数百種類の「業種」が規定されています。
自社が行う事業の「業種」を適切に選び、CPCとVSICの照合を行う作業は、専門的な知識と経験が必要となります。