医療機器の輸入には、保健省の確認書があれば付加価値税５％が適用され、確認書がないと付加価値税１０％が適用されることをご存知でしょうか。
==
基礎法令
財務省通達26/2015/TT-BTCによれば、付加価値税５％が適用されるケースの一つとして「保健省の確認を受けた医療機器、医療用品、保健省の確認を受けた医療消耗品、機能性食品や化粧品を除く治療薬、ワクチン、化学品」とあります。
==
基礎法令に対する当局の解釈
- 各種の公文書（2015年頃から現在までにかけて）によると、上記の財務省通達26/2015/TT-BTC、品目ごとの税率を定めた財務省通達83/2014/TT-BTC、医療機器の輸入ライセンスを定めた30/2015/TT-BYTに具体的に列挙される製品群については、付加価値税５％の適用が可能です。
- 上記の各種法令に「列挙される製品群」以外については、保健省の確認が必要であるとしています（2017年付け財務省の税務当局向けガイダンス743/BTC-TCHQ）。
==
実務手順
- 上記の各種法令に「列挙される製品群」であるかの確認は、HSコードで行います。
- 該当しない場合には、税関申告時に保健省の確認書を添付しなければなりません。
- 付加価値税５％にて税関申告を行い、30日以内に保健省の確認書を添付できなかった場合、付加価値税１０％が適用され、かつ、追納分（残り５％分）に対する遅延の罰金を支払わねばなりません。
===================
新型コロナウィルスに際して、ベトナムは日本に対して多くのマスクを輸出しました。医療分野において、ベトナムは、機器の輸入や技術の移転受けは依然として多いとされますが、マスクのような医療資材は、輸出が伸びていくものと思われます。