課税期間（税申告サイクル）のルールについてです。付加価値税、法人税、個人所得税についてご紹介します。
==
付加価値税（VAT：ベトナム語ではthuế GTGT）
- 対象者が3つに区分されます。
（1）前年度の総売上が500億ドン超である者、（2）前年度の総売上が500億ドン未満である者、（3）活動開始より12か月に満たない者。
- 総売上とは課税売上と非課税売上の双方を足したものを意味します。且つ、支店や子会社を有し、これらを総合して（連結して）申告する場合には、これら売上を含みます。
- 毎月・毎四半期の2種類がありますが、（1）の事業者についてのみ毎月の申告納付となります。
- 陽暦の1年間（1月～12月：暦年）を固定の申告サイクルとし、且つ、規定の3年間を固定の申告サイクルとする定めがあります（財務省通達151/2014/TT-BTC）。「規定の3年間」とは、2014年から2016年、2017年から2019年、2020年から2022年のように区分されています。
- 税申告サイクルの変更は、事業者が自主的に通知を行う必要があります。
==
法人税（CIT：ベトナム語ではthuế TNDN）
- 法人税に毎月申告という選択肢はありません。
- 毎四半期に仮納付のみ行い、仮申告を行う必要はありません（財務省通達151/2014/TT-BTC）。
==
個人所得税（PIT：ベトナム語ではthuế TNCN）
事業者に徴収すべき個人所得税が存在しない場合には、申告納付義務はありません。
毎月・毎四半期の2種類があり、申告納付すべき個人所得税の発生初月より当該年度が終わるまで同じ税申告サイクルが適用されます（財務省通達156/2013/TT-BTC）。
- 毎月申告納付の原則：事業者の付加価値税申告納付が毎月であり、月の個人所得税徴収額が5,000万ドン以上である場合。
- 毎四半期申告納付の原則：（1）事業者の付加価値税申告納付が毎四半期である場合、（2）事業者の付加価値税申告納付が毎月であり、月の個人所得税徴収額が5,000万ドン未満である場合。
===================
付加価値税は、前年度の収益に基づいて毎月か毎四半期が決定され、且つ3年ごとに税申告サイクルを決定する必要があり、2020年は3年サイクルの初年度となります。且つ、月次に変更する場合には、2020年2月がその変更通知、納付申告を行うタイミングとなります。
なお、個人所得税についても、税申告サイクルは規定通りの通知を行う必要があります。