ベトナムでは、就職や留学に際し、多くの偽造書類が存在します。工場労働者などのブルーカラーだけではなく、最近では高学歴者のホワイトカラーであっても、出身地、家族の職業、実居住地、職歴、資格、副業の有無などの「虚偽申告」あるいは「故意なる無申告」が多く見られます。
私たち日系企業は性悪説で考えることに慣れていませんが、重要人事ほど、しっかりとした情報を受領しておくことが必要でしょう。
==
新たな職員に対する最低限の要求書類
ベトナムの常識的な範囲での要求書類を下記します。
- 履歴書（公証済み）
- 健康診断書（原本）
- 人民証明書など身分証明書（公証済み）
- 戸籍簿（公証済み）
- 職位に応じた資格証明書など（公証済み）
==
偽造書類や虚偽申告があった場合に基礎となる法令
- 政令67/2015/ND-CPの第1条30項（500万～1,000万ドンの罰金）
- 政令28/2020/ND-CPの第39条1項（100万～200万ドンの罰金）
- 労働法における規律処分
===================
上記の罰則を重いと見るか軽いと見るかは、問題を起こした職員の給与レベルにも拠るでしょう。
職員が若い方であれば、頻繁に住所や環境が変わるかもしれません。個人情報はなるべく明かしたくないという心理もあると思います。雇用者としては、定期的に情報をアップデートいくべきでしょう。