いつもお読みいただきありがとうございます。
ベトナムの会社運営においては、月単位、四半期単位、年単位で行政当局に定期報告しなければならないものが多くあります。会計や税務に関するものを始めとし、労働や内部統制に関するもの、小売や輸出入、運送など流通に関するもの、ビジネスライセンスを要する業種特有のもの、統計上や投資法上で必要とされるものなど、ベトナム人総務の方でも面倒になるほどの種類があります。
今回は、統計上や投資法上で必要とされるものを整理いたします。
==
統計上で必要とされる定期報告（計画投資省の統計総局2017年付け決定1849/QD-TCTK）
- 四半期で行います。四半期が終了した翌月の12日までに統計局へ提出します。実務上、地域にも拠りますが、メールでの提出も可能です。
- 主に資本状況を記載し、固定資産についても一部の情報を記載するような形になっています。
==
投資法上で必要とされる定期報告（2014年投資法の第71条・72条、2020年投資法の第72条・73条、政令118/2015/ND-CP、政令84/2015/ND-CP、政令01/2020/ND-CPなど）
- 大きく分けて2種類あります。1つ目は、投資プロジェクトの実施状況を、月・四半期・年で定期報告します（月の報告は、資本変動があった場合のみとされてきましたが、2021年からは月の報告自体がなくなります）。2つ目は、投資プロジェクトの監督・評価状況を、年2回で定期報告します。
- 投資プロジェクトの実施状況報告は、月や四半期が終了した翌月の12日まで及び3月31日までに外資のポータルサイト「dautunuocngoai.gov.vn」に対して行います。
- 投資プロジェクトの監督・評価状況報告は、7月10日及び2月10日までに、地域の投資統括機関に対して行います。主に計画投資局が窓口になっています。
===================
一般論として、ベトナムの会社運営は、手続きが多く書面も多い印象があります。覚えてしまえば慣れるというわけでもなく、毎年変わり、あまり減らずに徐々に増えていると感じます。会計や税務、労働などは、それぞれ専門の社員にて対応しやすいものですが、今回ご紹介した類は、外資向けの規定ですので、管理者である日本人の方においてもチェックしていただきたいところです。